フェルメール
Vermeer (1632-75)
オランダ   17世紀オランダ絵画

青衣の女 Woman in Blue reading a Letter 、1662-1664
ve03.jpg (50927 バイト) Oli on canvas
Rijiksmuseum Amsterdam Netherlands

手紙を読む女性である。どこか遠くにいる恋人か夫からの、待ちわびていた手紙を夢中で読む姿である。手紙を受け取った瞬間の喜びと、なにが書いてあるが心配する気持ち。

あわてて、誰もいない所へ駆けて行って、焦点の定まらない指で、封を破り、ようやく中身を読む。

そんな背景が容易に想像できる。女性の後ろの壁には世界地図がかけられている。これを見ても、手紙の差出人が、遠くにいることが分かる。とても心配そうな表情である。お腹には子供がいるのが見て取れる。

こんなこと我々の日常にもよくあるのではないか。待ちわびていたものが届いた時の喜び、それを見て、手に取った時の安心感。包みを開けるまでの、待ちきれないような気持ち。

この絵は、そんな瞬間を直接描いているわけではないのに、手紙を受け取るまでのわびしい、待ち焦がれている気持ち、受けとった時の喜び、そして、手紙を開けてから読み終わるまでの不安と安心感、その全てを表している。

17世紀のオランダは、東インド会社設立とともに、貿易による繁栄を極めている。多くの人々がお金持ちになり、中産階級となった。ヨーロッパの国々の中でも、いちはやく市民社会を形成していったのが17世紀のオランダであった。

この絵は、当時繁栄のオランダにおいて、仕事に熱中する夫と、帰りを待つ妻を表しているのかもしれない。日本でもありそうな状況である。

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