ベラスケス、ディエゴ
Velazquez, Diego  (1599-1660)
スペイン  バロック  

ラス・メニーナス(女官たち) Las Meninas
vela02.jpg (45240 バイト) 1656
Oil on canvas 10'5" x 9'1"
Museo del Prado, Madrid


プラドの財宝である。

この型破りで、複雑な肖像画は、ベラスケスの独創性、革新性をあますことなく伝えている。

中央にいるのが、5歳になる国王の娘マルガリータである。そのまわりに女官たち(ラス・メニーナス)がいる。

左側に立っているのがベラスケスである。ベラスケスは何を描いているのか?カンヴァスは裏しか見えない。ベラスケスはマルガリータと同じ方向に立っているので、マルガリータを描いているわけではない。

後方の鏡に映っているのは、国王夫妻である。ポーズをとっている。ベラスケスが描いているのはこの夫妻である。

マルガリータは両親に会うためにこの部屋に入ってきたのである。

マルガリータの左にいる女官は、赤いテラコッタ製の水差しを載せた金の盆を彼女に差し出している。

右手奥に修道女と司祭がいる。カトリック信仰はスペインで最も強かった。この司祭だけが、はっきりとした実名がわかっていない。

右端で犬を蹴って遊んでいるのは、宮廷の道化師ニコラシトである。

犬はじっと目を閉じて、時間が経つのを待っている。

犬の後ろにいる厳しい顔つきの宮廷道化師マリ=バルボラである。マルガリータの美しさを際立たせている。

ベラスケスの胸にはサンチャゴ勲章が一際目立っている。この勲章は、この絵を描いた三年後に、国王からはい授与された。胸の赤い十字は後に描き加えられた。ベラスケスが騎士であることを意味している。

後方の壁に掛かっている絵の中に、ルーベンスの『パラスとアラクネ』がある。

マドリッドには、ベラスケスに影響を与えた、ルーベンスとティツィアーノの豊富な作品があった。もう一つ、当時、マドリッドにあった絵画がある。ファン・エイクの『アルノルフィーニ夫婦の結婚』である。

ベラスケスの絵は接近して見ると、無造作な筆使いのように見える。しかし、離れて見ると、このかなぐり捨てたような描き方が、完全にまとを得ていることが分かる。

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