ドラクロワ
Fedinand Victor Eugene Delacroix (1798-1863)
フランス   ロマン派

地獄のダンテとヴェルギリウス The Barque of Dante
1822
Oil on canvas
74 1/2 x 95 1/4" (189 x 242 cm)
Musee du Louvre, Paris
1822年、24歳のときの作品である。この年のサロンに、初めて入選した作品でもある。

ダンテの『神曲』の「地獄扁(第八歌)」から主題を取っている。

地獄の町ディテの城壁の周りにある湖を、ダンテとヴェルギリウスが渡るところである。亡霊たちが、小船に乗り込もうとして、あえいでいる。壮烈な場面である。

作品は賛否両論分かれた。ある批評家は「ごてごてした下手くそな絵」と言い、ある批評家は「詩的な想像力を持っていて、野蛮で激しいが、魅力的」だと言った。

このような、劇的な表現は当時は奇異であった。古典派の絵画では考えも及ばぬ情景を描いたのである。

このような作品がなぜ入選できたか。

それは、当時、審査員であったグロが、強力に推薦したからである。グロは自らが、このような劇的な作品を描きたかったが、古典派の師匠ダヴィッドに抑えられたため、描けなかった。

グロは、自らの無念を抱き、若き無名の画家をかばった。ドラクロワは、こうして、世にでたのである。

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